ビールってどうやって作られるのか気になりませんか?ここでは、ビールの製造工程についてまとめてみました。
まずお酒とは、基本的には、糖分を含む水に酵母を加えることで、発酵させたものです。ビールは、その糖分を含む水を、麦汁としたお酒ということになります。
それでは、もう少し詳しくビールの製造工程を見ていきましょう!
1. 麦汁作り
ビールの発酵前の姿が麦汁です。
まず、麦を水に浸すことで麦を発芽させ、麦芽を作ります。その後、発芽した麦の成長を止めるために、麦芽を乾燥(焙燥)させたり、ロースト(焙煎)させたりします。ビールの色合いはこの工程で決まってきます。
その後、麦芽はローラーなどで粉砕され、温水と混ぜられます。この状態を「マイシェ」と言います。マイシェの中で、麦芽に含まれる酵素の働きによって、デンプンが糖に分解されていきます(糖化)。
糖化が終わると、煮沸することにより、殺菌し、不快な香りを揮発させます。また、この工程でホップを添加して、ビール独特の苦みや香りを作っていきます。
煮沸が終わると、マイシェの中の固形物をろ過して、次の工程で登場する酵母が働きやすい状態まで、冷却していきます。
これで、ビールの素となる、麦汁の完成です!
2. 発酵・熟成
続いて、麦汁を発酵させることにより、お酒にしていく工程です。
麦汁を発酵によりお酒にするために、麦汁に酵母を投入します。
酵母は、麦汁の中の糖分を食べることで、アルコールと炭酸ガスを作ります。発酵工程は、上面発酵で4~5日、下面発酵で8~10日とされています。また、糖分の濃度によって、アルコール濃度が決まってきます。
発酵を終えると、ビールの出来上がりです。ただし、発酵を終えたばかりのビールは、 「若ビール」と呼ばれ、美味しくありません。
そこで、熟成させることにより、風味の調和を図ります。熟成期間は、上面発酵で、1週間以内、下面発酵で2週間以上となっています。
3. ろ過または熱処理
熟成を終えたビールは、品質の変化を防ぐために、ろ過または熱処理により酵母の働きを止めます。
これで、本当に完成ということになります。
ちなみに、日本で呼ばれる「生ビール」とは、熱処理をしていないビールということです。
まとめ
ここでは、ビール作りの工程について、まとめました。
ビール作りはもとより、お酒は様々なプロセスを経て出来ているんだなと改めて感じました。
ビール作りの各工程の微妙な違いがビールの味わいにも関わってくるかと思います。そんなことも考えながら、本日の一杯を味わってみませんか。
参考文献
・ビールの基礎知識, エイ出版社
・ビールの図鑑ミニ, マイナビ文庫
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